欧州のFIT 2012年02月06日
その中の一部、先進的スタートを切った筈の日本の自然エネルギー分野が、いつの間にか他国に追い越され、自然エネルギー後進国になってしまった反省と欧州特にドイツにおけるFITの状況を紹介して見たい。ドイツ西部の都市アーヘン。再生可能エネルギーの普及に効果を上げる現在の「固定価格買い取り制度(FIT)」の発祥の地とされる。地元のNGO「太陽エネルギー促進ネットワーク(SFV)」設立者が1991年に提案したのが発端で、氏や議会を説得し1995年に始まった。
「アーヘンモデル」にはいくつかの特徴があった。@太陽光発電による電力を電力会社が高い価格で全量購入するA電力価格は発電に必要な経費を20年間で回収できるように設定するB必要な費用は市民負担とし、具体的には電力料金に上乗せする。
決して陽射しに恵まれて要るとは言えないアーヘンでも普及は進み、その効果を見た年が次々と後を追った。各国にも広がり、地方都市のNGOのアイディアはしぜんえねるぎーを増やす手法の柱になった。SFVのアルフォンス・シュルテ氏は「購入量を無制限にした事が重要だった。電力会社は再生可能エネルギーの導入量を制限したがるからだ」と話す。
欧州での太陽電池の急拡大は、このFITによるところが大きい。例えば一般の電気代が1KW時20円の地域で、電力会社が太陽光発電の電気をその3.5倍、70円で、20年〜25年間買う約束をする。10年ほどで設備費用が回収できる確実な投資となる。買い取り経費は、電気代に薄く上乗せしたり政府が支出したりして賄う。ドイツの場合上載せ額は2008年で約3ユーロとなっている。ドイツで成功した後、フランス、イタリア、ギリシャ、オランダ、スペインなど欧州の主要国は軒並み導入した。・・・・・
太陽光発電の黎明期を支えたのは日本だった。第一次石油ショック後、政府は「サンシャイン計画」で技術開発をリードし、1994年に住宅への設備補助を始めて国内市場も作った。これにより「太陽光と言えば日本」「生産量も導入量も世界一」と言う時代が続いた。1994年90万円/KWで始まり、2005年には2万円/KWまで下がって後、終了した。
今まさに、「エネルギー特別措置法」の施行を7月に控え、「全量買い取り制度」が業務用、産業用といつの間にか形を変えてしまったものの始まろうとしている。その買い取り価格、買い取り期間の設定がまもなく決定し発表されようとしている。今は「仏作って魂入れず」にならぬよう祈るのみ。万が一、中半端な価格、期間の設定になってしまったら、それこそ折角盛り上がった自然エネルギーへの全体的取り組みに水を差しかねない。石油価格がこれ以上下がるトレンドに無い、CO2の削減、地球温暖化の阻止には、この価格、期間の設定如何で大袈裟にいえば、世の中の全てが左右されかねない。
過去の失敗を学習する少しばかりの知恵があるのなら、水をかける事だけはしないで欲しいもの。いい加減なしがらみから、中途半端な設定にくみする輩は、それこそ「国賊」ものと言える。メルケル出でよ!
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