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総括原価方式 2011年08月10日

総括原価方式.gif総括原価方式A.png電力問題を論ずる時、混乱を招く第一の原因は、それぞれの立場の意見のペースになっているデータが本当にバラバラで、それぞれが自分の都合の良いデータを色々な所から引っ張ってくるので、どれも尤もらしく、どれもそれなりに説得力があるように出来上がっている事。これって何時のデータ?これって何処の国のデータ?実に我田引水って将にこの事と思うばかり。余りの酷さに、「お前達真面目にやれ!」って思わず叫びたくなるほど。
従って、自分の都合の良いデータだけ引っ張ってくるインチキさに注意して、論理展開して行く。
テーマは、「何故日本の電気料金は、諸外国に比べて高いのか?」
簡単な理屈で、要するに競争の無い、独占企業だから、好き放題やっているという事。長ーい年月をかけてこの独占体制が批判・非難される事の無いように支配力を強めてきたからに他ならない。
例えば、今年2011年原発事故の時の東電社長は、経団連の副会長であったし、以前から経団連の会長・副会長を勤めた人は、東電の社長・会長が多い。関電、中電も同様で、関西、中部の財界の顔役でその地域の経済の常に中心にいる。他の企業からの文句も出にくい。メディアに対する支配も同様で、大手メディアは膨大な広告費でがんじがらめ。更に、電力会社から多額の補助金などを受けている大学・研究室も多く、電力会社の事業にお墨付きを与えてきた。
このような前提のもとで、「総括原価方式」という方法で電気料金が決められている。
一般の企業は、極めて当然のことながら、利益を確保する為に、コストを減らす努力をする。その努力たるや将に血反吐を履くがごとき、凄まじいものである。ところが電力会社は、コスト+利益を電気料金に上乗せする事が法律で認められている。どれだけコストがかかろうが利益が保証され、しかも地域独占が許されている。競争原理が働かず、私企業とされながらも手厚い保護により日本の電気料金は高値で維持されている。そもそも、この「総括原価方式」もう少し詳しく見てみる。
電気料金は、燃料費や人件費等々の全費用に、電気事業に投下した資産X報酬率で算出した事業報酬を加えた総額を元に決まる。これが総括原価方式で、電力会社は、電力を安定的かつ公平に供給するという大義名分の下、利益を約束されている。
つまり、これはかかった費用の全てを電気料金に転嫁できる仕組みで、報酬率は現在3%と言う事なので、全費用+設備投資総額x3%=電力料金収入と言う事になる。ただ、この総括原価方式というのは、あくまでも想定数値だから、コストが見通し以上にかかったり、実際の電力供給量が逆に見通し以下だったりすると利益が出ない事も理論上あり得る。しかしながら、企業努力が無くても自然と利益は計上できる。
今回の事故に起因するコスト、つまり災害復旧費用や廃炉費用そして損害賠償金などは、ここで言う所の「全費用」に算入されるか否か?
これらの特別コストは数兆円単位と見られており、「全費用」に算入されれば側電気料金はアップとなる。今の電気料金を2倍にすれば、この特別コストが回収できるという。
独占に将に大あぐらをかいていた電力会社。電気事業法をどのように改正すべきかが、真剣に問われている。
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